前回は、欧米、アジア、豪州の銀行が取り組むBaaS提供事業者の提供内容を概観し、その特徴について紹介した。中には、早期に収益化し、黒字化しているデジタルバンクも数多く見られる。一方、日本では、BaaS事業への取組みやデジタルバンクの歴史も浅いが、数は少ないものの、実績を上げつつある先駆的銀行もある。
銀行のBaaS事業が黒字化し安定的な成長を遂げるには、どのような分野における、どういった取組みが必要となるのであろうか。今回はその点を中心に考えてみたい。
【執筆:吉元 利行(現代ビジネス法研究所代表)】