2020年の年頭から続く新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、人々の働き方だけでなく、生活様式をも大きく変えようとしている。感染防止のためのソーシャルディスタンスの徹底は、カード取引における店員操作を回避し、顧客が自ら端末機を操作するオペレーションへの変化を促し、非接触方式のクレジットカードやデビットカードのPINレス/サインレス決済の有用性を認識させた。また、現金取扱いの非衛生的側面も認識され、カード決済やスマホ決済の増加をもたらすとともに、インターネットバンキングやスマホバンキング利用者の増大につながっている。
地域金融機関は、新型コロナ感染防止のための自粛要請に応えた企業や事業者向けの支援融資により、久しぶりに貸出増加状態を迎えているが、デジタル化の有効性を認識しはじめた国民に対しては、さらなる利便性を提供し、顧客を引き寄せていくことが必要である。