2021年、日本初の「デジタルバンク」としてみんなの銀行がグーグルクラウドプラットホーム(GCP)上に開業しました。また、北國銀行もAzure上でのフルバンキングシステム稼働を始めました。2022年に入りUI銀行が始動、ソニー銀行も2022年度中にAWS上での次期勘定系本番稼働が予定されています。デジタル通貨の領域では、日銀が4月より概念実証フェーズ2を開始しステーブルコインも日本暗号資産市場のJPYCやディーカレットのDCJPY、三菱信託銀行のプログマコイン等が登場しつつあります。個人間少額送金の「ことら」は年内にサービス開始予定です。
一方、欧米では昨年、BaaSによるEmbedded Finance(組込型金融)の進展と共にBNPL(後払い決済)だけでなく、ギグワーカーやフリーランサーから中小企業まで法人間決済・経費精算・資金繰り支援などの処理に伴うローン・保険・証券の組込型金融サービスが拡がりました。リテール部門もスマホアプリを使った普通預金(デジタル・ウォレット)からの支払・送金だけでなく、暗号資産デジタル・ウォレットによる支払・送金や資産運用・ローン取扱いなどが現実世界とメタバース両方で始まりつつあります。
そしてそこでは、オープンAPIだけでなくパートナーAPIも含めた「API戦略」とFinTech企業を付加価値パートナーとしたエコシステムとしての「BaaS戦略」、および一般企業のブランドに対して自行自らまたはイネーブラーと協業してマーケットプレイス展開する「Embedded Finance戦略」が最重要の経営戦略として位置付けられ始めています。
日本金融通信社(ニッキン)では、「デジバンで実現するConnected Economy」を目指して第3回デジタルバンキング展(Digital Banking Transformation(DBX2023))を企画します。デジタルバンキングに関する情報共有と新たなパートナーとの出会いの場として、この機会をぜひご活用下さい。